中国レノボのスマホは、日本で成功できるか 徹底した"脱中国"ブランド戦略を推進

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拡張性と頑丈さを備えた「Moto Z」は米国で9月発売予定

レノボが米サンフランシスコで6月9日に開催した「Lenovo Tech World 2016」から、「グーグル最新スマホの「未来感」はハンパない」「レノボ高級スマホは、日本にもやって来る」と2本現地レポートをお届けしてきたが、「Moto Z」の日本発売についての追加情報も交え、イベントを通して見えてきた「レノボの真意」についてお送りしたい。

レノボはマイクロソフトやアップルのように、デベロッパーパートナーを持たない。そんな彼らが本拠地から遠く離れたこの地で大規模なイベントを開催する意味とは何か。それは市場全体が縮小する中でも収益を確保しているPCおよびPCサーバ事業中心のハードウエアメーカーから、「ネットワークで接続された多様な機器」メーカーへの変化を、強く訴求したいからだ。

Lenovo Tech Worldへのプレス招待者は中国だけで100人を超えていたという。欧州、北米、アジア太平洋地区それぞれも、50名前後の招待。パートナーはその数倍と思われ、地元シリコンバレーのジャーナリストも数多く見かけた。実はこのLenovo Tech World。初回となる昨年は北京で行われていたが、今後は毎年、サンフランシスコで行われるという。中国開催よりはるかに大きなコストがかかるサンフランシスコ開催へのこだわりに、レノボの真意がある。

昨年のテーマは「コネクティビティ」

昨年、同社が初めてのLenovo Tech Worldを北京で開催した理由は、ゆるやかな縮小傾向にあったパソコン市場を背景に、数年前から製品ラインアップや投資の方向を大きく修正していることを訴求するためだった。

同社は昨年、「コネクティビティ」をテーマに、現代のデジタル社会をめぐるさまざまな場面にレノボの製品が活躍していることを語ったのだという。そのうえで、楊元慶(ヤン・ユワンチン)CEOは「われわれはパソコンやタブレット、スマートフォンといったハードウエアで特徴ある製品を開発するだけでなく、サーバの分野でも良質な製品を提供することで、クラウドの時代を支えている。クラウドのインフラから端末まで、一貫した戦略を採用できることが、われわれの強みだ」と話した。

その際に、同社が細心の注意を払ってきたことがある。

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