レノボ高級スマホは、日本にもやって来る 渾身の最上位機種は独自に進化
中国が誇るハイテクメーカーであるレノボは、米サンフランシスコでスマートフォン、PC、サーバなどグループが作る製品を集めたイベント「Lenovo Tech World 2015」を開催した。日本ではThinkPadシリーズを中心に堅実に売れるPCメーカーとして知られているが、グローバルではスマートフォンメーカーとしても存在感を持っている。前回の記事(グーグル最新スマホの「未来感」はハンパない)に引き続き、このイベントの模様をお届けする。
レノボは自社製スマートフォンを開発・販売し中国を中心にそれなりに存在感を持っていた。そこに加わったのがモトローラ。グーグルが買収していたモトローラのうち、端末部門をレノボが取得。Lenovoブランドだけでなく、モトローラを源流とするMotoブランドを手に入れた。2014年1月のことだ(関連記事)。
モトローラは独立性を維持
レノボは買収した企業の持つブランドや組織を毀損しないよう、ブランド戦略や人的資源の活用を慎重に行ってきた。前述したThinkPadはその最たる例で、ThinkPadを生み出してきたIBM大和研究所の元パソコン部隊は、いまでもノート型パソコン開発の主要拠点となっている。同様のことは、NECブランドのパソコンについても言える。
この姿勢はモトローラの端末部門買収においても変化していない。モトローラは独立性を維持したまま、レノボの持つ生産・開発能力を活用できるようになった。そんなモトローラの開発した最上位モデル「Moto Z」は、iPhoneのスペックを追いかけるだけのiPhoneフォロワーが多いAndroid端末メーカーの中にあって、実に特徴ある製品に仕上がっていた。
パソコン並みの成熟市場になりつつあると認識されているスマートフォン業界において、ここまでハードウェアでの差異化に挑戦している点は、素直に評価したい。アップル、サムスン電子の2強以外からこうした製品が出てくることには驚きを感じた。
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