レノボ高級スマホは、日本にもやって来る 渾身の最上位機種は独自に進化

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そしてもうひとつ。Moto Zが示す進化ベクトルのひとつは「頑丈」なこと。レノボの楊元慶(ヤン・ユワンチン)CEOは「皆さんもスマートフォンを使っていれば、1度や2度ではなく、何度も落としたことがあるのでは?」と語りかけた。

アシュトン・カッチャー氏も登場

ここで登場したのが、俳優で「レノボ社員」でもあるアシュトン・カッチャー氏。テクノロジー・ギークとしても知られる同氏は、”落としても壊れない”バージョンのMoto Z Forceを5メートル以上の高さから落としてみせた。

テクノロジーの進化により、スマートフォンは薄く設計できるようになった。その薄さをMoto Zはマグネットカップリングで一体化するMoto Modsに求めたが、Moto Z Forceでは薄さを”頑丈さ”に転換したとも言えるだろう。「Moto ShatterShield」と呼ばれる保護技術により、落下時にも壊れない頑丈な筐体を実現しながら6.99ミリの薄さに抑え込んだ。性能や拡張性は通常のMoto Zと同じである。

MotoZとMotoZ Forceは、それぞれ2600mAhと3500mAhの高容量バッテリーを搭載しながらも、136グラムと163グラムと軽量化を実現している。拡張性と頑丈さ。ふたつの要素を取り込むことで、2強(アップル、サムスン電子)に挑む。

日本での販売を検討中

もっとも、日本ではモトローラ/レノボのスマートフォンは販売されていない。この点についてレノボの担当者に尋ねたところ「日本への導入に向け、販売を検討中」という。キャリアパートナーとの合意が現時点でなされているか否かは不明だが、日本市場への意欲は強い。なぜなら、日本は(中国を除く)アジア市場において、インドに次いで2番目に大きなスマートフォン市場があるからだ。

しかし、なによりもiPhoneとGalaxy S、すなわちアップルとサムスン電子以外から、スマートフォンの未来に関する提案があったことが、今回の発表における最大の注目点ではないだろうか。その成否に関して確たる保証はどこにもないのだが、ハードウェアという側面だけでみても、まだ進化の余地があることを印象付けた。

成熟しきったようにみえるスマートフォン市場だが、まだまだ進化を続けるのである。

本田 雅一 ITジャーナリスト

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ほんだ まさかず / Masakazu Honda

IT、モバイル、オーディオ&ビジュアル、コンテンツビジネス、ネットワークサービス、インターネットカルチャー。テクノロジーとインターネットで結ばれたデジタルライフスタイル、および関連する技術や企業、市場動向について、知識欲の湧く分野全般をカバーするコラムニスト。Impress Watchがサービスインした電子雑誌『MAGon』を通じ、「本田雅一のモバイル通信リターンズ」を創刊。著書に『iCloudとクラウドメディアの夜明け』(ソフトバンク)、『これからスマートフォンが起こすこと。』(東洋経済新報社)。

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