アップルが明かしたiPhone進化計画の全貌 iPhone7に向けては依然としてナゾも
まず感じたのが、iPhone市場、スマートフォン市場の成熟にともなって、標準搭載アプリの機能にサードパーティ製アプリの要素が大きく取り込まれていることだ。
たとえばメッセンジャー機能の「iMessenger」は、表現力豊かなさまざまなメッセージの送り方ができるようになる。その中にはアップルオリジナルのアイデアも少なくないが、文字を自動認識して絵文字に変換したり、ステッカー(スタンプ)機能とステッカーのサードパーティコンテンツを導入したりと、世の中にあるメッセンジャーサービスからの拝借と考えられるアイデアも少なくない。
Apple Musicもアプリを大きく改変し、デザインテイストが「Beats」ブランド寄りにシフトし、ビジュアル面や機能面(歌詞や関連アーティストなどとのリンク)での工夫を入れたり、インターネットラジオ機能の改善などを施しているが、同じくリニューアルされるNewsアプリとともに、機能面では既視感がある。
地図アプリはユーザーに能動的に情報を提供
一方、新しい地図アプリは、状況を判断するさまざまな情報を集め、能動的にユーザーに情報を提供する機能が加わった。たとえば、仕事で別の場所に行く必要があるとき、出発時間を考えて、経路を表示しつつ、何時に到着予定かといったことを知ることが可能になる。さらに、出先でシーフードレストランを予約したい……といった場合には、電子アシスタントのSiriを呼び出して予約を入れるといった動作も可能になる。
視点を変えれば、iPhoneというプラットフォーム上で、サードパーティやライバル(地図関連のアップデートはGoogle Nowに似たアイデアが盛り込まれていた)を取り込みつつ、アップル側でより優れた実装を施したもの、という見方もできよう。
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