「沖縄の貧困」は学歴社会と暴力が生み出した

平均年収は全国最下位、雇用は崩壊状態

「沖縄はヤンキーだらけ。最初からバカは少なくて、中学生になって徐々に狂う。家庭と中学校、それと周囲の環境だよね。ヤンキーグループに入ると、だんだんと環境が悪くなって昼夜逆転して普通の中学生じゃなくなる。それと、ヤンキーの子たちは貧困家庭が多い。親がキャバ嬢とか風俗嬢で、夜に家にいなくて監視がないみたいな。友達にシングルの風俗嬢は何人もいるし、友達の親が覚醒剤で逮捕されるとか、家賃滞納で一家がホームレスになるとか、中学生からキャバとか風俗で働く子はたくさんいたよ。沖縄では普通のこと」

長年、県全体に雇用がない中で、格差と貧困が蔓延、貧困家庭の生活環境は荒れている。観光以外の大きな産業がないと、負の連鎖が起こる。大人の社会は権力に偏った学歴社会、階級社会で、子供の世界は親が貧困層の子供たちによる暴力に支配されている。中学生になると、ヤンキー→スポーツマン→親が公務員の優等生→普通の子→内向的な子と、スクールカーストが形成されて、派手な髪型・スタイルで暴力を背景に持つヤンキーが、子供の世界の権力を握る。

「成人式とか毎年報道されているでしょ。沖縄の子たちは、中学生からあんな感じ。ヤンキーはモテるし、私もそういう人しか相手にしなかった。なぜかというと、学校のヒエラルキーのトップなの。学校とか地元で偉そうにしているし、子供の中では圧倒的な権力がある。中学校で先生を殴るとか、普通。先生に注意されたから蹴ったり、殴ったりとか」

彼女は地元の高校に進学したが、中学時代の友達はほとんど進学しなかった。地元の仲間は未成年を雇用するキャバクラや水商売、男は建築業、とび職などの仕事に就く。そして、高校に進学しない者たちは夜通し遊ぶのが日常だった。

暴力の連鎖が「離婚」と「離職」を生む

松山の風俗紹介所。300メートル四方の一角にキャバクラや風俗店が密集する

「私は、彼氏のDVで高校辞めた。彼氏は無職のヤンキーで、学校に行っていることを責められて、日常的に暴力を振るわれた。ちょっと機嫌損ねると、パンチが飛んでくる。沖縄のヤンキー男は暴力を使って偉そうにするから、いつまでも俺様みたいな性格。恋人とか配偶者に対して虐待は普通なの。たぶん、普通の人のほうが少ない。特に貧困でネグレクト家庭に育った男は、DV体質になりやすくて、それが女性にも影響する。だから、離婚が多いでしょ。会社も同じ、公共事業頼りのもともとヤンキーの中小企業の社長が部下とか後輩を虐待するから仕事が続かない。それが離職率高い理由。本当の負の連鎖、どうしようもない」

高校は1年で中退、17歳で松山のキャバクラに勤めた。未成年を雇用する店はすぐに中卒、高校中退のヤンキーグループに情報が伝わる。友達の紹介で面接して、その日から髪の毛を飾って出勤した。

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