海外駐在、さあ子どもの教育をどうする!? 乳幼児期に重要な母語確立と幼稚園選び
海外の幼児教育施設は名称がさまざまだ。アメリカを例に、それぞれの特徴を挙げてみよう。
日本でいう幼稚園。多くの園が2歳半から4歳までとしている。園によってはトドラー(よちよち歩きの子ども)クラスを設け、2歳児から受け入れているところや5歳児のキンダークラスを設けているところもある。通常、開園時間は正午まで。私立の場合がほとんどで、保育方針は園によってさまざま。
Pre-K、PKとよばれる。キンダーガーデンの前の段階でプリスクールやナーサリーと同じ部類。一般には3、4歳児を対象とした日本での年少、年中に当たる。多くの園が3時間のプログラムを提供している。
一般的には小学校に上がる前の5歳児が対象。日本の年長に当たる。たいていの場合は小学校の建物に併設され、小学校に通う感覚になるため、義務教育だと勘違いされやすいが、ほとんどの州では義務教育ではない。半日制のところと全日制のところがある。
図書館や公共施設、教会の一室を使い、親と一緒に乳幼児を遊ばせる育児サークル。プリスクールに上がる3歳までのところが多い。親が育児情報を交換したり、親同士のつながりの場として利用する人も多い。
日本でいう保育園に当たる。働く親が預ける場合がほとんどのため、早朝から夕方まで預かり、週末も開いているところもある。チェーン化しているところや大きな病院に付属のセンターもある。ほとんどが民間だが貧困層の家庭には補助金が国や州から出される。
日本にない「Show and Tell」
日本の幼稚園は4月入園だが、海外の場合、新学期は国によってさまざまだ。オーストラリアは1月、ブラジルは2月、韓国は3月、タイは5月、フィリピンは6月、アメリカやイギリスは9月。ほとんどの幼稚園は随時入園を受け付けており、さほどこだわらなくても大丈夫だが、日系の幼稚園や人気のある幼稚園にはウェイティングリストを設けているところもある。
保育内容はそれぞれの園がユニークなカリキュラムを立てている。自由遊びのほか、グループでの意見交換や想像力を駆使し、材料と色で表現したり体を動かす遊びなどがある。特に日本の幼稚園では見当たらないのが「Show and Tell」という時間。これは自分の大切にしているものを家から持ってきて、それについてみんなの前でお話をし、お友達からの質問にも答えるというものだ。幼稚園の時期からこうした遊びを通じて、子どもたちはプレゼンテーション能力を磨いていく。
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