日経平均は8カ月ぶりに9700円台奪還 円安好感で出来高を伴い2日続伸

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13日の東京株式市場は円安好感により、出来高を伴って2日続伸となった。大引けの日経平均株価は前日比161円27銭高の9742円73銭となった。日経平均株価の9700円台奪還は4月5日以来8カ月強ぶりのことだ。

TOPIXは5月1日以来7カ月強ぶりの800ポイント台奪還はならなかったが、それでも前日比7.92ポイント上昇の799.21となった。大引け段階における東証1部の概算の出来高は27億6981万株、売買代金は1兆4895億円にも達した。

前12日には海外市場のうち欧米市場の騰落がまちまちだったが、この13日も海外市場のうちアジア主要市場の騰落がまちまちだった。台湾や韓国では堅調だったが、中国・上海やインド・ムンバイでは軟調といった具合だ。

また、市場関係者によれば昼休みの立ち会い外取引によるバスケット取引は「253億2300万円の成立で、やや売り決め優勢だった」とされている。

こうした海外市場にせよバスケット取引にせよ、いずれも株価の支援材料にはならなかったが、それでも後場に若干ながらも上げ幅を広げたのは、国内証券大手によれば「とにかく円安好感が最大の理由」とされている。昼時には「外為市場で1ドル83円63銭をつけたことが大きかった」との声もある。トヨタ自動車をはじめ輸出関連銘柄の業績上振れ期待が膨らんだのである。

加えて、裁定買いの影響を挙げる向きもある。先物のコールの売りポジションだった投資家が、現物そして先物の騰勢を前にしてヘッジのための買いを入れ、それが騰勢に拍車をかけたのでは、との見立てだ。

かくして円安好感に裁定買いも加わったことで、後場の利益確定の売りもこなし、大引けでも上昇を果たした。東証1部上場銘柄では、値上がり数は57.5%の973銘柄、値下がり数は32.9%の558銘柄、変わらずが9.4%の160銘柄となった。業種別では、東証33業種のうち、上昇が24業種、下落が8業種、変わらずが1業種となった。

明14日は株価指数先物・オプションの特別清算指数の算出日(SQ)。なお、それとともに「会社四季報」2013年1集・新春号が発売される日だ。そして週末16日には総選挙がある。「外国人投資家は次期政権へかなり大きな期待を抱いているようだ」とは市場関係者の弁である。かくて「この12年は3年ぶりに年足が陽線になるのでは」との声も出ていた。

石井 洋平 東洋経済 記者

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いしい ようへい / Yohei Ishii

機械・小売り・電機・化学などの業界を担当

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