米、アジア好調も補助金切れ、反日不買影響 【産業天気図・自動車】
自動車業界は12年度後半は晴れ、13年上期は曇りといった状況だ。
12年度後半は、11年度後半の足かせとなっていた震災とタイの洪水の影響から脱することが寄与する。販売面でも、主戦場の北米地域での自動車市場が年初の想定以上に好調に回復しているうえ、タイやインドネシア、インド、中南米といった新興国市場の成長も引き続き追い風になっている。想定外なのは9月半ばに勃発した中国での反日不買。それまでは各社とも順調な販売を続けていただけに悔やまれる。
補助金効果剥落、反日不買影響も
一方、13年度の前半は、12年度前半に比べ業績は停滞する。大手3社純利益で見ると日産、トヨタが減益、ホンダも横ばい程度といったところ。12年度前半にあった国内販売のエコカー補助金効果が剥落、反日影響による中国市場の落ち込みが響く。北米やアジア・中南米等の新興国市場は引き続き堅調ながら、停滞感が出そうだ。
もっとも、13年後半には回復に向かう見込みだ。米州や新興国での生産能力がさらに拡大してくるうえ、中国市場の不買の影響が徐々に沈静化に向かうためだ。国内市場もエコカー補助金のカサ上げ分がないためハードルが下がる。
中国市場は、足元の販売は通常水準の半分程度にとどまっているものと見られ、来年2月ごろまでは低迷が続くという見通しが多い。その後に回復するかどうかも予断は許さないが、品質や価格面で日本車に対する評価は下がっておらず、半減ないし大幅減のままずっと低迷を続けるということもないだろう。
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら