やはり強いディズニー、入場者数更新へ 東京スカイツリーを“凌駕”

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入場者数のみならず、ゲスト1人当たり単価も想定を上回る可能性が高まっている。前12年3月期実績の1万0336円に対し、今13年3月期は会社期初計画で1万0270円と微減を想定していたのが、修正計画では1万0420円と一転増加。

TDSのハロウィーン期間限定のワンハンドメニュー「黒いギョウザドッグ」(現在は販売終了)

東日本大震災直後で休園を余儀なくされた前期は、再開後の集客を優先して各種割引チケットを連打。期初にチケット代を値上げしたにもかかわらず、その効果は限定的だった。今期はそうした割引策を前期ほど打ち出していないため、チケット単価が上昇している。また、1人当たりの商品販売収入は、前期にあったTDS10周年イベント関連のグッズがなくなるために弱含むものの、持ち歩きながら飲食できる「ワンハンドメニュー」を充実させたことでゲストの間食需要を喚起、1人当たりの飲食販売収入は伸びる見通しだ。

来期は30周年に期待

なお、来14年3月期はTDR開業30周年(TDSは01年開業のため、実際にはTDL30周年)のフシ目となる年。13年4月15日~14年3月20日の期間を「ザ・ハピネス・イヤー」と名付け、さまざまな周年イベントを実施する。

新アトラクションについては、13年5月に「スター・ツアーズ:ザ・アドベンチャーズ・コンティニュー」(従来の「スター・ツアーズ」の全面リニューアル)を予定。新パレード「ハピネス・イズ・ヒア」も13年4月からスタート。周年イベントの年には、リピーターを中心とした首都圏中心のコア客層のみならず、来場頻度がそれほど高くない地方からの集客も増えるのが通例。年間入場者数、ゲスト1人当たり単価とも、今期を上回る可能性は高いと見られる。

(撮影:尾形 文繁)

大滝 俊一 東洋経済 記者

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おおたき しゅんいち / Shunichi Otaki

ここ数年はレジャー、スポーツ、紙パルプ、食品、新興市場銘柄などを担当。長野県長野高校、慶応大学法学部卒業。1987年東洋経済新報社入社。リーマンショック時に『株価四季報』編集長、東日本大震災時に『週刊東洋経済』編集長を務め、新「東洋経済オンライン」発足時は企業記事の編集・配信に従事。2017年4月に総務局へ異動し、四半世紀ぶりに記者・編集者としての仕事から解放された

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