福岡市の被災地支援は「自律」を徹底していた

市長が急いで公開、「赤裸々レポート」の全貌

福岡市から「ボランティアバス」で被災地に支援に訪れたボランティア

熊本地震の発生から1カ月が経過した。いまだ1万人以上が避難生活を余儀なくされているなかで、また新たな動きも出始めている。

4月24日の記事『熊本地震、福岡市が「絞る支援」に挑んだワケ』では、被災地に最も近い政令指定都市・福岡市が震災直後から取り組んだ「自己完結型支援」について紹介した。福岡市はその後もさまざまな支援活動を継続。そして5月12日には、高島宗一郎市長自らが書いた「平成28年熊本地震 福岡市被災地支援活動レポート ~今後の災害対応につなげるために~」を公開している。

A4版11枚にわたるレポートには、今回の「自己完結型支援」の背景や実態、被災地支援のさらなる改善に向けた提言などがつづられている。東洋経済の取材に対し高島市長は、「このようなレポートは時間をかけて“正確に”“過不足なく”仕上げてしまいがち。ですが今回は、多少荒くても早い段階で出すことに価値があると考え、2日間徹夜して完成させました」と打ち明ける。

効率的に支援物資を届けるための3ポイント

レポートの内容を少し踏み込んで見ていきたい。冒頭で高島市長は「我が国におけるより実践的、機動的な被災地支援手法の確立を目指す」「多くの行政関係者が、それぞれの立場で得た教訓を積極的に発信することにより多くの教訓が普遍化され、今後の災害対応に活かされていくことを願ってやまない」と、狙いを語っている。

次に、福岡市が行った「自己完結型支援」の中身について触れている。被災自治体に負担をかけず、効率的に支援物資を届けるためのポイントとして、「ニーズの的確な把握」「仕分けの手間を省く仕組み」「避難所に効率的に届ける仕組み」の3つが挙げられている。

1、2つめについては、前回の記事をご参照いただきたいのだが、3つめの「避難所に効率的に届ける仕組み」としては、福岡市は地震から9日後、クラウド上に独自の支援供給システムを構築している。

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