特におばあちゃんは、歳が歳だけにそろそろ死んじゃうかもしれないからね。今は歩けて、頭がしっかりしてても、あと数年もするとどうなるかわからない……。考えれば考えるほど、寂しいですし、つらいですよね。そう思うとそばに居てあげたいと思う相談者様の優しい気持ち、わかります。
介護に必要なのはズバリ「おカネ」
でもね。介護で必要なのは思いやりとは限らないのよ。ぶっちゃけおカネだったりするのよ。
公益財団法人 生命保険文化センターによると、介護期間の平均は4年11カ月、月々の諸経費が月7万9000円だそうです。一時的にかかる費用の平均80万円を足すと、お値段ななんと、合計554万円という計算になります。
(公益財団法人 生命保険文化センター:『介護にはどれくらいの年数・費用がかかる?』より)
もちろんご両親の蓄え、年金などがあると思いますので、この金額を相談者様が出すことにはなるわけではないと思いますが……、でもね? 人生何があるかわからないからね? 私みたいにお母ちゃんから、
カネオクレ、ハハ
みたいな電報(※注、LINE)が、ある日、突然くる場合だって考えられます(涙)。
今は介護ってなんだか大変そうってイメージしかないかと思います。この先、結婚して、子供を産んで、子供がいちばんおカネがかかる時期と親の介護が重なる場合も考えられます。
できれば子供には望む教育を与えてあげたい、しかし、その時親の介護が重なって一時的な高額な出費が必要になったときはどうするか。
また、誰にも頼らず自分で親の介護をしようと考えた場合、体力的に限界がきて、自分自身の心と体を壊してしまうことだって考えられます。自分の心と体、そして将来の家族のために防衛策としての収入と貯蓄を考えておかなければいけません。
あこがれていた関東に出てきたというのは、すばらしいことだと思います。多くの人は、東京で暮らしてみたいなぁって思いながらも、いろんな不安があって、なかなか思い切れないでいると思います。相談者様は、その逡巡をふわりと乗り越え、あこがれの生活をしてるというのは、たいへん勇気ある女性なんだと思います。
ですが、一度生活の拠点を変えてしまったら、簡単に元の場所に戻れるとは限りません。
地元で今の自分と同じ職種で、いったいいくらもらえるか調べてみてください。地元で暮らしている同級生がいたらどんな生活をしているか聞いてみてください。友人たちは、彼氏がいるのか? 結婚しているのか? 結婚しているとしたらどんな人と? 学生時代の同級生同士でくっついてるとしたら、出戻りの相談者様の出会いのチャンスは自分が思っているよりだいぶ低いかもしれません。
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