「北朝鮮労働党大会」、5つのポイント 36年ぶりの党大会で決まることとは?
北朝鮮では5月6日、朝鮮労働党第7回大会が開催され、本格的な「金正恩(キム・ジョンウン)時代」の幕開けを宣言する。
36年ぶりに開催される今回の党大会では、政権開始から5年を迎えた金正恩第1書記が、故・金日成(キム・イルソン)主席、故・金正日(キム・ジョンイル)総書記という先代からの遺訓統治から脱却し、世代交代を確実に果たせるかどうか。そして、今後の南北関係を含む対外関係にどのような影響を与えるが注目点だ。
朝鮮労働党の機関紙「労働新聞」は5月5日、「朝鮮労働党大会が開催される重要な日が目前となった。金正恩同志とその周辺に団結するわが軍隊と人民」などの記述で大会開催への雰囲気作りを行っている。6日は金第1書記の開会の辞で始まるが、翌7日には労働党の規約改正を検討する会議、8日には党中央委員会の委員選挙などが行われるなど、会期は9日までと見られている。
労働党規約に「核保有国」を明記するか
韓国・統一省関係者は「北朝鮮は今回の党大会を北朝鮮式社会主義による党・国家体制の完成を示して、金第1書記の体制をさらに固めることに活用するだろう」と指摘した。特に、核実験を行ってその開発段階を高めたのは金第1書記であり、政治面では「核保有国」宣言を行う可能性がある。すでに北朝鮮の憲法では「核保有国」が記されているが、労働党規約にも核保有国を明記すれば、国際社会が求めている北朝鮮の非核化はさらに遠のくなる。
さらに今回の党大会では、故・金正日総書記が実施した「先軍政治」、すなわち軍中心の政治にメドを付け、本来の統治スタイルである党中心の統治体制を回復できるかどうか、また高齢の権力・エリート層中心の指導部の人事を行って世代交代を実現できるかどうかが注目点だ。
前出の統一省関係者は、「最高人民会議常任委員会の金永南(キム・ヨンナム)委員長のように、すでに力のない高齢者幹部をいっきに替えることはできなくても、新しい若い人材を大会での高い席に座らせることもある」と言う。また、「金第1書記の妹である金与正(キム・ヨジョン)氏の地位が名目上どうであれ、彼女の実質的地位は金第1書記の次になるだろう」と述べた。
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