ホンダ「ジェイド」がさっぱり売れない理由 このミニバンは肝心なところがズレている
Mクラスはトヨタ・ヴォクシー/ノア/エスクァイア連合と日産セレナ、ホンダステップワゴンによる三つ巴の戦いで激戦区と言われている。トヨタ三兄弟のハイブリッドに対し、ステップワゴンはダウンサイジングターボとわくわくゲートで攻勢、日産はモデル末期で辛い状況だが、間もなく登場の新型は「新ハイブリッド」と「半自動運転」搭載と言う噂もあり、今から期待大の存在だ。
Sクラスは現在トヨタシエンタの一人勝ちで、何とバックオーダーを抱えている状況だ。対するホンダフリードは、品質問題で開発が遅れてしまったが、今年フルモデルチェンジの予定。フィット譲りのスポーツハイブリッドi-DCD搭載により、巻き返しを図るはずだ。
そんなミニバンのメインストリームに対し、初代オデッセイが切り開いた「ちょっと背の低いミニバン」、ジェイドが属するこのジャンルは減少傾向だ。現行オデッセイは全高アップ&スライドドアで普通のミニバンになってしまったし、「スポーツカーの発想でミニバンを作る」と言っていたマツダは「MPV」が生産終了、「プレマシー」も後継車なしという観測報道が出ている。
スタイリッシュミニバンの需要は意外と根強いはず
このスタイリッシュなミニバンというジャンルはもう復活の兆しはないのか?そんなことはない。実は今も一定のシェアがあるのだ。例えば、トヨタの「エスティマ」「ウィッシュ」「アイシス」現行モデルは登場から年月は経過しており、普通ならそのままフェードアウトになるはずだが、現在でも改良の手を止めていない。
特に近日中に登場予定の新型エスティマは、スクープ情報によるとフロントマスク刷新やインテリアのアップデート、更には安全装備(トヨタセイフティセンスC)の採用など、モデル末期とは思えない大幅改良を予定している。スバルは2015年に「エクシーガ」をベースにクロスオーバーSUV仕様に仕立てた「クロスオーバー7」をラインナップした。
だからこそ、ジェイドも「売れないから何もしない」「売れないから販売終了」という戦略を採ったとしたら残念だ。現在、3・4代目オデッセイ、ストリームを所有しているユーザーは135万台近いというが、彼らが買い替えの際に皆が背の高いミニバンだけで満足できるとは思わない。ジェイドにはそんな筆者を含めた既納ユーザーも含め、「アッ、買い換えたい!!」と思わせる進化・熟成を期待したい。
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