DRAM専業から脱皮 エルピーダの挑戦

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DRAM専業から脱皮 エルピーダの挑戦

国内唯一のDRAM専業企業、エルピーダメモリは、ロジックIC(集積回路)の受託生産(ファウンドリー)へ参入する。DRAM価格が供給過多で1ドル割れの異常事態が続くなか、エルピーダも08年3月期は営業赤字の見通し。ファウンドリーへの参入は生き残りを懸けた多角化の意味合いもある。

台湾のファウンドリー(受託生産会社)大手、UMCから生産技術を導入。東広島の本社工場のうち償却の済んだパソコン向けDRAM用設備を転用、ロジックICの受託生産を第2の収益柱に育成する。パソコン向けは台湾・力晶半導体との合弁工場に生産を移管中だ。

エルピーダのナンバー2で販売担当の大塚周一取締役兼COOは、「2009年に月産2万~2.5万枚の能力余剰が出る。顧客獲得はこれからだが、DRAMで培った回路の微細化技術が生かせるほか、ファウンドリー専業メーカーよりDRAMとの2本柱のほうが稼働率を高く保てるので、顧客に安心感を持ってもらえる」と自信たっぷりだ。

山田 雄一郎 東洋経済 記者

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やまだ ゆういちろう / Yuichiro Yamada

1994年慶応大学大学院商学研究科(計量経済学分野)修了、同年入社。1996年から記者。自動車部品・トラック、証券、消費者金融・リース、オフィス家具・建材、地銀、電子制御・電線、パチンコ・パチスロ、重電・総合電機、陸運・海運、石油元売り、化学繊維、通信、SI、造船・重工を担当。『月刊金融ビジネス』『会社四季報』『週刊東洋経済』の各編集部を経験。業界担当とは別にインサイダー事件、日本将棋連盟の不祥事、引越社の不当労働行為、医学部受験不正、検察庁、ゴーンショックを取材・執筆。『週刊東洋経済』編集部では「郵政民営化」「徹底解明ライブドア」「徹底解剖村上ファンド」「シェールガス革命」「サプリメント」「鬱」「認知症」「MBO」「ローランド」「減損の謎、IFRSの不可思議」「日本郵政株上場」「東芝危機」「村上、再び。」「村上強制調査」「ニケシュ電撃辞任」「保険に騙されるな」「保険の罠」の特集を企画・執筆。『トリックスター 村上ファンド4444億円の闇』は同期である山田雄大記者との共著。

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