糖尿病の足切断防ぐ新ステントを国内初投入--米医療機器大手副社長に聞く

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--同地域での売り上げ増をリードしているのは中国なのか。

いや違う。米国に次いで日本がダントツで2位という状況だ。ステントグラフト(人工血管にステントを取りつけた製品)と薬剤溶出型ステント(DES、薬剤が表面に塗布され血管が再び詰まるのを防ぐステント)が牽引役となっている。胸部や腹部の大動脈瘤治療に使われるステントグラフトが承認を受けたことも増収の一因だ。

総販売代理店を通さず、全国の販売代理店への直接販売する体制へ切り替えたことも、売り上げ拡大につながっている。

--太ももの動脈を広げるのに使うステントが米国に先駆けて日本で承認を受けたが、日本のデバイスラグの問題はなかなか解消されていないとの指摘は依然として多い。

メーカー側にもデバイスラグを引き起こしている面があるのではないか。今回、承認を取るうえで学んだことは、日本の審査当局である医薬品医療機器総合機構(PMDA)が何を求めているのかを十分に研究し、事前に把握しておくのが必要ということだ。ただ、審査が長期間に及んだ場合、製品を開発した当時のスペックと、日本で発売しようとするものの間に違いが出たりしてしまう。そうなると、もう1回、データを取り直して治験(薬事法上の承認を得るための臨床試験)をせざるをえない。このため、どうしても時間がかかる。
 
 もっとも、現在は日本に限らず、世界各国の審査当局が承認までに時間をかけるようになった。米国食品医薬品局(FDA)もしかり。中国でも同様だ。規制当局は自らの判断が正しくなければならないというプレッシャーに直面し、リスクを取れなくなっているのだ。それゆえ、メーカーに対する要求も厳しい。

当社としては申請時に当局とオープンかつ効率的なコミュニケーションを行う必要がある。同時に、消費者にも理解してもらうことが大事だ。それが結局はデバイスラグ解消にもつながる。

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