仰天!プログラミングを教えるロボットが登場 ゲーム感覚で難解なコーディング覚えられる

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子供にプログラミングを覚えさせるロボット「ルート」が開発された。敬遠されがちなコンピューターサイエンスの世界を活気づけることを目的とした新兵器で、全年齢を対象としている。

ルートは煙探知器にも見えるが、実は洗練されたロボットだ。磁気を帯びた本体と車輪、そして数多くのセンサーを装備しており、教室のホワイトボードに張り付いて動く。何を、どのようにやるかは、子供のイマジネーションにかかっている。簡単なプログラミングとして、タブレット端末に一行のコードを打ち込めば、それに従って動くからだ。

米ハーバード大学ビース研究所のジフサン・ダブロフスキー氏は、子供相手の最初の実験で、ルートが線に沿って動くよう指示するため、プログラミング言語のJava(ジャバ)でテキストベースの初歩的なコマンドを入力するよう頼んだ。子供たちは最初、「難しいよ、できない」と言っていたが、目の前で実際にやってみたら、わずか数分で覚えたという。

このレベル1は、簡単な説明や絵をもとにプログラミングの基本を学ぶものだった。子供たちが上達してレベル2や3に進むと、コードを書くのがまるで習慣のようになったという。

ダブロフスキー氏は、ルートが、プログラミングの難解な世界への興味を子供に持たせる手助けをしてくれると語る。こうした「レーシングゲームを楽しめるおもちゃを作るのではなく、レーシングゲームの作り方を理解させる」試みは多大な困難と労力を伴うが、最終的には子供たちを積極的にさせるのであり「努力する価値がある」わけだ。

子供がロボットの「先生」に

チームは教育事業を手掛ける企業と手を組んで、ルートを使った学校向けカリキュラムを開発したいと考えている。

ダブロフスキー氏は「ロボットは教室で(先生と生徒に続く)第三者となる。そして、生徒が先生の立場になって、何をすべきかをロボットに教えるという、新たな教育法が可能になる」と意義を強調している。

デジタルの世界では、プログラミングは読み書きと同じくらい必須になる可能性がある。新たなスキルを習得する重要性は増しつつあるのだ。

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