韓国で与党議員が反財閥法案提出 経営破壊に財界が不安
与党・セヌリ党が大企業を対象にした「経済民主化法案」が政財界に混乱を引き起こしている。同党のある重鎮議員は、「党内の一部議員が出した法案があまりにも左寄りだ」と批判する。
ここでいう「一部議員」とは、同党経済民主化実践会(実践会)に所属する政治家たちのこと。今年6月初旬に結成された政策研究会で、メンバー数は現在50人ほどだ。
その中心人物は、ナム・ギョンピル、キム・セヨン、イ・ジョンフン、ミン・ヒョンジュの各議員たち。代表は当選5回のナム・ギョンピル議員だ。実践会の性格は、「タカ派とハト派が適切に交じっているが、実践会をリードしているのは経済民主化に積極的なタカ派」(ミン議員)という。
実践会は4回にわたって、経済民主化に関する法案を提案した。政界では、最大野党の民主統合党よりも「激しい内容」とみられている。セヌリ党院内代表のイ・ハング氏は、「実践会の法案は党論ではない」と否定しているほどだ。だが、実践会のナム議員は「議員総会で議論すれば、実践会の法案が党論になる」と豪語している。
実践会の法案は、1号法案としては企業家の経済犯罪について処罰を強化するもの、2号は政府が企業の系列分離を強制できる法案、3号は新規の循環出資の禁止と議決権100%を制限する法案、4号は横領・背任などの経済犯罪を犯した金融会社の大株主の資格を剥奪するといったものだ。