セブン&アイ、井坂氏の社長就任を軸に調整  15日に指名委員会を開催

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 4月14日、セブン&アイ・ホールディングスは、グループの社長に井阪隆一セブン―イレブン・ジャパン社長兼最高執行責任者(COO)(58)を就ける案を中心に調整している。写真は都内で2015年1月撮影(2016年 ロイター/Yuya Shino)

[東京 14日 ロイター] - セブン&アイ・ホールディングス <3382.T>は、グループの社長に井阪隆一セブン―イレブン・ジャパン社長兼最高執行責任者(COO)(58)を就ける案を中心に調整している。15日に指名・報酬委員会を開いて最終的な案を決め、19日の取締役会に諮りたい考え。

鈴木敏文会長兼最高経営責任者(CEO)(83)による今月7日の突然の退任表明を受け、同社内では、経営体制立て直しの人事が進められている。混乱の責任を取って村田紀敏社長兼COOも退任する可能性が高まる中、関係筋によると、指名・報酬委員会の社外取締役を中心に井阪氏を次期HD社長に推す声が強い。

鈴木会長の辞任にもつながった7日の取締役会では、井阪氏の退任をめぐって意見が割れた。社内には井阪氏退任を支持してきた勢力から依然として井阪氏の社長就任に反対もある。社内には、今局面で人事をめぐって意見対立が続けば、企業にとって大きなダメージになる、との危機感が強く、今回は「合意」を得るべく最終調整が続いている。

これまで、良くも悪くも鈴木会長のリーダーシップに支えられてきた同社だが、新しい経営体制については、会長やCEO、COOという役職を廃止し「集団指導体制とする」(幹部)との声が強い。後藤克弘取締役・最高管理責任者(CAO)(62)も集団指導体制の中で、重要なポジションに就くとの見方も出ている。

同社の広報担当者は「人事については何も決まっていない」とコメントしている。

 

 

(清水律子)

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