丸の内駅舎オープンで高まる東京駅の魅力
渋谷ヒカリエ、ダイバーシティ東京、東京スカイツリータウン--。
今年は東京都内に新名所の誕生が相次いでいる。共通項は鉄道会社が主役ということだ。そのトリを飾るのが改装・復元工事が完了し、100年前の姿に戻ったJR東京駅丸の内駅舎(=タイトル横写真=)である。
駅舎が公開された10月1日には、いち早くその姿を見ようと多くの人々が駅舎周辺に詰めかけた。夜にはライトアップが開始され、光に彩られた美しい駅舎を眺めることができる。丸の内駅舎は早くも東京の人気スポットの仲間入りを果たしたといってよいだろう。
創建当時の姿に“復原”、駅舎内のホテルもリニューアル
国の重要文化財にも指定されている東京駅丸の内駅舎は、建築家・辰野金吾によって設計された建物で、1914(大正3)年に完成している。だが、戦争の空襲により、内装をはじめ南北のドーム部分や屋根などが焼失。戦後すぐの1947年に再建されたが、予算等の都合でドームは八角形、3階部分も省かれた形となった。それから50年後の2007年に駅舎を保存させつつ創建時の姿に戻す“復原工事”が着工。5年の歳月を経て、21世紀の東京に当時の駅舎の姿を甦らせた。