ポルシェ「911ターボ」はこんなにも凄まじい

580馬力の超絶パワーをトコトン試してみた

それでも何とか平常心を保っていられるのは、実はこのモデルの心臓が発するとてつもないパワーを、装備された様々なハイテク・システムが、黒子となって支えてくれているからでもあるはず。

例えば、電子制御式のLSDやトルクベクタリング・メカ、リアアクスル・ステアやアクティブスタビライザーなどは、Sグレードにはすべて標準装着。それらが、決してドライバーにその存在を意識させることなく、しかしお互いに連携をしつつ制御されているからこそ、本来であれば素人には手に余ってしかりのパワーとトルクを、何とか手名付けられている感覚が得られるのである。

そんな高度な運動性能に対応をするべく、セラミック・コンポジット・ブレーキシステム「PCCB」も、Sグレードには標準装着される。が、その強力な制動力と、持久性の高さで知られるポルシェ自慢のそうしたアイテムですら、終盤になるとペダルタッチにわずかな変化をもたらした……といえば、今回のサーキット・ラップがいかにホットなものであったかを想像して貰えるだろうか。

変幻自在の実力

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底知れぬパフォーマンスを再度認識させられる

緊張のセッションが無事終了し、宿泊地であるホテルへと向かう行程では、こんどはそれまでとは打って変わってのラグジュアリーGTとしてのキャラクターが全面に押し出された、平和でリラックスした走りの世界が味わえることに、このモデルの底知れぬパフォーマンスのほどを再度認識させられる。

緩急のシチュエーションを見事にこなし、変幻自在の実力を改めて知るにつけ、このモデルにはやはり「911のフラッグシップ」というタイトルを献上する以外にないな、と深く実感をさせられることになるのである。

(文:河村 康彦/自動車評論家)

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