中国でフカヒレ戦争が勃発

サメの保護をめぐり対立

 

業界側も動きを見せ始めた。7月20日、中国水産流通加工協会主催の「サメの持続可能な利用会議」で、一部の専門家が「中国沿岸ではサメ漁は行われておらず、サメはほぼ一定の数量を保っている。捕獲されたサメは基本的に死んでしまうため、利用しないとかえって資源の無駄だ」と主張している。

だが、「サメはほぼ一定の数量を保っている」という主張は、専門家や関連機関の支持を得られていない。山東大学(威海)海洋学院副教授の王亜民氏は「サメを含む世界の漁業資源は獲りすぎが深刻だ」と指摘する。国際自然保護連合(IUCN)の評価でもサメは減少しており、絶滅危惧種もあるという。

「サメ専門の漁はしていない」という主張について、魚類研究の専門家は「現在中国近海で行われているのは主に大型巻網漁か底引網漁で、サメ専門の漁は行われていない。しかし技術設備が進歩したため、サメの捕獲量は以前のサメ専門漁の頃よりはるかに多い」と指摘する。

7月20日の「サメの持続可能な利用会議」で、香港海産物輸出入貿易商会生態保護委員会の林丁貴氏は「サメ肉を食べる人がフカヒレを食べる人を非難している。なぜ保護団体は『フカヒレを食べるのをやめよう』と言うだけで『魚を食べるのをやめよう』と言わないのか」と発言。これに対し、活動家側は「サメ肉ではなくフカヒレ取引こそがサメ濫獲の根源」と反論している。

(中国『中国経済周刊』9月10日号/白朝陽、張偉記者 =週刊東洋経済2012年9月29日特大号)

記事は週刊東洋経済執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。

 

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