中国でフカヒレ戦争が勃発

サメの保護をめぐり対立

 

 

「売買しなければ殺戮(さつりく)もない」。元プロバスケットボール選手の姚明がフカヒレを食べないよう訴える広告はよく知られている。ところが、「フカヒレを食べないのは資源の無駄」と中国水産流通加工協会が主張して反撃に出るなど、フカヒレ戦争の火ぶたが切られた。

会社経営者の張さんは接待の際、必ずフカヒレを頼む。「フカヒレ=誠意。食事に何が出るかで、客は相手からの重視度や尊重度を判断する」ためだ。張さんは以前、地元の役人を接待した際に、「今日のフカヒレはよくない」とレストランから言われて頼まなかった。相手にもそれを説明したが、まもなく張さんの工場は1週間の操業停止を食らい、数百万元(1元=約12円)の損失を被った。

フカヒレは中国の伝統的なぜいたく品。食用が始まったのは明代で、後に宮廷料理になった。清末には「無翅不成席(フカヒレがなければ宴席にならない)」とまで言われた。

1980年代以降、中国経済が成長するにつれて、世界のフカヒレ取引量は大幅に増加した。87年に4907トンだった世界のフカヒレ取引総量は、10年後には3倍近くの1万3614トンに増えた。その約50~80%が香港を経由し、大部分は中国大陸部に運ばれている。

北京では1日1億元分フカヒレが消費される

中国で最大の市場は北京だ。関係者によると、1日のフカヒレ消費量が7・5トン、スープ1杯に入っているフカヒレが30グラム、値段が400元として概算すると、北京の1日のフカヒレ売り上げは1億元になる。

 

政治・経済の人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • カラダとおカネのよもやま話
  • 最新の週刊東洋経済
  • ブックス・レビュー
  • 就職四季報プラスワン
トレンドライブラリーAD
  • コメント
  • facebook
-

コメント投稿に関する規則(ガイドライン)を遵守し、内容に責任をもってご投稿ください。

ログインしてコメントを書く(400文字以内)
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
電池開発でノーベル化学賞<br>吉野彰氏が示した「危機感」

受賞会見とともに、リチウムイオン電池の開発の歴史と当事者の労苦を振り返る。世界の先頭を走ってきた日本も、今後および次世代型の市場では優位性が脅かされつつある。吉野氏率いる全固体電池開発プロジェクトに巻き返しの期待がかかる。