新型ワゴンRで試されるスズキ国内販売の「真価」

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主顧客の満足度向上へ 女性だけの「女子改」

埼玉だけではない。前11年度には直営代理店、独立系ディーラーを問わず「全社が大幅な黒字になった」(田村副社長)。顧客からの苦情案件には田村副社長自らがすべて目を通す。勤務体系の見直しや来店情報の共有化など、マンパワーに頼らずに接客する仕組みも導入した。

静岡県浜松市のスズキ本社。今春、女性4人のプロジェクトチームが立ち上がった。名付けて「女子改」。「女子会」と「改革」をかけた、スズキ初の女性だけのチームだ。

軽は女性ユーザーが6割を超える。そのメインユーザーの満足度をどう高めるか。初年度のテーマは「女性の徹底研究」。社内の女性社員約1000人にアンケートを実施、7月からは軽の保有台数が多い地域を五つ選び、店頭で女性客約130名に聞き取り調査を行った。

千葉県市原市に9月開業した販売店では、店内の正面に女性が好むパステルカラーの壁紙を張り付けた。「スズキの販売店には、イメージできる色がない」。女性客のそんな声を反映した。女子改は店舗作りや接客だけでなく、商品開発にも提言を行う。今後、女子改の意見を反映した特別限定車も投入される予定だ。

田村副社長が国内販売を統括して約5年。その自信の裏には、顧客基盤の拡大から女性視点の活用まで、地道な改革の手応えがある。

くしくも新型ワゴンRを投入した9月にもエコカー補助金が終了する。軽市場でも反動減は避けられない。そんな中、スズキは販売員1人当たり顧客30人をノルマに、ワゴンRの試乗を勧める「史上最大の試乗会」を展開。値引きを極力控え、あくまで「正攻法」で勝負する。

鈴木会長は「利益を上げながら量も売る。質と量を両立させるのが経営」と言う。新型ワゴンRによって補助金終了後の反動減を最小限にとどめ、攻めに転じられるか。これまでの改革の真価が問われる。

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(並木厚憲 撮影:今井康一 =週刊東洋経済2012年9月29日特大号)

記事は週刊東洋経済執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
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