産科医との関係作りで“安心”を訴求 ピジョンの中国事業が急成長の理由

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一方で進出当初からの独自の“認知拡大策”も、この成長に大きな役割を果たしている。効率的に利益を稼ぎ出すためにピジョンが目をつけたのが、現地の産科医だった。同社は育児雑誌などへの広告出稿とともに、病院での商品展示会や医師への営業を積極的に実施している。また09年からは中国国家衛生局と共同プロジェクトを組み、全国の主要病院に「母乳育児相談室」を設置。育児に関する情報提供や啓発活動を通じて、母乳パッドなどまだ現地に根付いていない製品群の浸透を図っている。

「子どもの成長に合わせ、育児用品の消費者は毎年のように変わってしまう。が、裏返せば消費者である母親はほとんどが育児初心者」(ピジョン)。産科医との提携は、毎年入れ替わる消費者に継続的にアピールできるだけでなく、医師が推奨することで初心者へ“安心・安全”を訴求できる方法なのだ。

懸念される反日デモの影響も「大きな心配はしていない」(ピジョン)。同社製品を扱う「ピジョンコーナー」の多くは現地資本の流通内に設置されており、日系流通各社のような館の被害は免れている。加えて育児関連用品はわが子の成長にかかわるだけに、“安心・安全”が最優先される傾向にある。ピジョンが日本メーカーであるという認知は高いものの、攻撃や不買の対象にはなりにくい。

上期売り上げ、利益の上振れ着地を受け、会社は通期売上高を649億円(前年同期比9.7%増)、営業利益62億円(同22.9%増)と、売上高を6億円、営業利益を5.5億円増額した。国内の育児関連用品事業の下期売上高見込みを4.5億円減額するなど、修正後の見積もりにはやや保守的な部分もある。ただ、費用面では販売促進関連の費用を当初計画より積み増す可能性も示唆している。

(長瀧 菜摘 =東洋経済オンライン)

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