住友金属が米国で50億円の設備投資、車輪工場の品質を日本並みに向上

住友金属が米国で50億円の設備投資、車輪工場の品質を日本並みに向上

国内高炉3位の住友金属工業は9月12日、米国の鉄道用車輪工場の品質レベルを日本並みに高めると発表した。

昨年買収した米国子会社で、車輪・車軸メーカーのスタンダードスチール社に50億円を投じ「真空脱ガス設備」「回転鍛造プレス」と呼ばれる設備を2014年9月までをメドに導入する。日本と同様の品質を確保することでハイエンド製品の製造能力が高める。新生・新日鉄住金でも主要事業となる交通産機事業で海外展開が積極化してきそうだ。

今回導入を決めたのは、製鋼工程で鋼の清浄度を高める「真空脱ガス設備」と、車輪圧延工程で高精度な車輪製造を可能とする「回転鍛造プレス」。従来「SIRDプレス」と呼んでいた住友金属の独自技術で、小さな力による大成形が可能で、外周のサイジングで、歩留まり・寸法精度を向上させる。

米国では、「クラスD」と呼ばれる耐荷重性、耐摩耗性に優れた長寿命でハイエンド車輪の規格へ、従来規格の「クラスC」からの切り替えが進んでおり、スタンダードスチール社ではすでに、このD規格を取得済み。山岳地帯での高荷重での過酷な運用にも適するハイエンドを強化することで、現地でのプレゼンスが高まりそうだ。

すでに車輪で市場を独占している日本でも大阪市にある製造拠点(製鋼所)の強化を進めており、この春には10億円を投じ車輪高精度加工機を導入。新幹線の高速化にも対応した。新生・新日鉄住金でも交通産機品事業部として、薄板や圧延、鋼管とともに事業の柱となるだけに、その強みの車輪の強化が進んでいるようだ。

(写真は米ペンシルバニア州バーナムにあるスタンダードスチールの工場)

(山内 哲夫 =東洋経済オンライン)

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