【キーマンズ・インタビュー】育児休職からの復職者と上司のペアワーク研修による意識改革--石原敏彦・富士電機 執行役員人事・総務室長に聞く

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もともと理系には女子が少ない。当社は重電なので、機械、電気専攻の採用が多いが、これらの専攻は特に女子が少ない。

しかし女性技術者を採用する取り組みは強化している。8人の女性だけのリクルーターチームを結成し、各大学を訪ね、富士電機の魅力を伝えている。このような取り組みはこれからも継続、強化するつもりだ。

--女性を重視する理由は何でしょうか? 重電というと典型的な男の職場のイメージがあります。

世の中の男女の比率は1対1であり、海外では女性が活躍するのは当たり前だ。また男性にはない、女性ならではの視点というものがある。男性だけの開発チームに女性が混ざると、発想が多様化する。

女性だけでなく、外国人留学生も採用し、チームに加えていきたいと考えている。事業戦略を立案する時に、外国人や女性の視点と発想はとても貴重であると認識している。

当社は発電プラントのなかでも、とりわけ地熱発電に強く、現在もトルコのプロジェクトが進行中だが、プロジェクト・マネジャーは女性であり、優秀だ。タフであることに加え、交渉力、調整力、リーダーシップ等が優れていると感じる。

--復職時のペアワーク研修についてお聞きします。とてもユニークな制度ですが、なぜこのような研修を始めたのですか?

育児休職から復帰する時に、働き方・考え方について上司と部下の間で十分なコミュニケーションを図り理解を深めることが、仕事と育児を両立させる重要なポイントだと考えた。しかし、育児休職者へのヒアリング、管理職へのアンケートから、復帰時に十分なコミュニケーションをとれていないことが多いことが明らかになった。

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