中東和平を目指したオバマはどこへ行った

世界平和と中東攻撃、際立つその矛盾

米国大統領選が大詰めを迎える中、バラク・オバマ大統領の矛盾が際立ってきた。

「米国とアラブ諸国の新しい始まり」と訴えた2009年のカイロでの演説は、オバマ大統領による、アルカイダに対する無数の無人偵察機での攻撃やオサマ・ビンラディンの殺害など一連の“テロリスト退治劇”によって影が薄くなりつつある。

米国の安全を守るのに必要なことをしているとオバマ大統領は考えている。が、カイロ演説を行った頃には理解していたはずの、米国の安全保障に関する本来の目的については忘れてしまったようだ。となれば、今後はアラブ諸国がオバマ大統領に責任を問うしかないだろう。

シリアについてもそうだ。同国で起きているサウジアラビアとイランによる代理戦争や、セクト主義の台頭、民族的分裂、周辺諸国の不安定化、テロ組織の侵入……すべて予想されていたことだが、今となってはこれを是正するのに何十年もの時を要する。シリアの反体制派は、自らの土地や人々を守り、政府軍への抵抗を続けるため、武器を必要としている。

次ページシリア人無視の米国による選択
政治・経済の人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • ドラマな日常、日常にドラマ
  • 森口将之の自動車デザイン考
  • Amazon週間ビジネス・経済書ランキング
  • 高城幸司の会社の歩き方
トレンドライブラリーAD
人気の動画
京セラのガラパゴススマホ「トルク」がたどり着いた境地
京セラのガラパゴススマホ「トルク」がたどり着いた境地
「人のために働く職業ほど低賃金」な根深い理由
「人のために働く職業ほど低賃金」な根深い理由
「半導体パニック」自動車産業に与える巨大衝撃
「半導体パニック」自動車産業に与える巨大衝撃
「雑談で笑いを取れない人」が知らない基本原則
「雑談で笑いを取れない人」が知らない基本原則
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
激動相場に勝つ!<br>株の道場

6月18日発売の『会社四季報』夏号が予想する今期業績は増収増益。利益回復に支えられる株価が上値を追う展開になるか注目です。本特集で株価が動くポイントを『会社四季報』の元編集長が解説。銘柄選びの方法を示します。

東洋経済education×ICT