「30代シングルマザー」の華麗すぎる恋愛事情 バツイチ子持ちは、ピンヒールを履き続ける
「年上の人に、いいレストラン連れてってもらって、いいホテルでエッチしてって、なんか女子大生から20代ずっとやってきたことじゃない? そういうことに、何故か一切興味がなくなっちゃった」
エリコさんは、結婚前は稼ぎのいいホステスだった。20歳そこそこから平気でシャネルやカルティエを、部屋のあちこちに置いていた。医者の夫と結婚して、子供が生まれてすぐに離婚した。今はレギュラーの仕事をせず、母親と同居して子育てをしながら、たまに以前勤めていた店の系列の銀座のお店に気まぐれで出勤している。商社マンだった父親は、彼女が大学生の時に亡くなった。でも、目黒の綺麗なマンションに暮らす彼女の生活に悲愴感はあまりない。
歳下オンリー、美男子限定、お金はなくてよし
「ただ、年上のいいところはお金持ってるとこだよ。私はホテル代も、ラブホだけど、こっちで持つし、ご飯もぜんぶこっち。誕生日だけ、彼の勤めてるお店でシャンパンおごってくれたけど。細かいお金、貸してって言われることもあるよ。返してくれるとか思ってない」
それってツバメじゃん、と誰かが突っ込むと、エリコさんは少しムキになる。
「最初から、お金をチラつかせるわけじゃない。私にとって勝負は、そんな10歳以上歳下の人に、最初に手を出されるまでなの。だから、ほとんどが1回きり。ホテル行こうとか言われると、まだまだイケてるって思えるから、それで満足しちゃう。でもワンナイト重ねてると、女としての自信は回復できても、キュンキュンがないじゃない」
赤ワインを飲みだすと口調が甘ったるくなる癖も変わっていない。あと、食べる量が倍増する。エリコさんは今のお気に入りくんの寝顔がいかに天使のようかについてぶつぶつと話し、ただ、メールやLINEのマメさがなく、ちょっとしたことですぐ怒るんだよ、と女子高生のような愚痴も言う。
ワンナイトチャンスを探しに街をうろつきながら、1人はお気に入り男子を見つけてリピートで遊ぶ。彼女のお相手は、バーテンやホストやモデルなど、派手目な男の子が多い。歳下オンリー、美男子限定、お金はなくてよし。お相手に対し、彼氏だとか恋人という言葉を使わないのは、彼女たち3人に共通している流儀なのかなんなのか。ユウミは鮎川さんをセフレと呼び、エリコさんはお気に入り男子、そして看護師のナオミはオジサンと呼ぶ。
ナオミの家族は、その父親こそ小さな会社の経営者であるが、3兄妹とイトコ2人が全員医療関係の仕事につくメディカル一家だ。彼女は唯一、子育てをしながらも親と同居はしていない。世田谷のマンションで2歳の娘と2人暮らしだ。慶応卒のエリート看護師である彼女は、大きい大学病院に勤め、保育園とベビーシッターに頼りながら、フルタイムで働く。シャンパンに少し口をつけた後、ペリエに切り替えた彼女は、今日は夜間保育に娘を預けていると言った。