ラブホテルの最前線は、どうなっているのか 日本独自の「愛の拠点」に海外からも熱視線
一度は試したいレトロなラブホ
バブル時代に贅沢の限りを尽くしてつくられた昭和のラブホテルは、外国人観光客たちの人気スポットだ。ホテルオーナーの煩悩や性的妄想がそのままカタチとなった、巨額を費やした豪華絢爛なインテリアは、もはや再現するのが困難。まさに消え行くアートである。映画のロケ地として使用されることも多い。
「昭和なラブホテルを文化遺産として残したい」と語るのは『ラブホテル・コレクション』の著者であり、映画監督の村上賢司氏だ。
「たとえば千葉県『ホテルブルージュ』は総工費36億円の物件です。イタリア直輸入の家具など、高級品が惜しみなく使われています。しかし部屋に入った瞬間、爆笑してしまうはず。“あそこ面白いらしいよ”という理由で男性たちが女性をラブホテルに誘う際のフックになりますからね。バカバカしくもおもしろい“昭和なラブホ”は、巨額を費やして採算度外視でお客さんを愉しませようとする、そのパワーが魅力なのかもしれません。バブルを知らない世代でも、当時の雰囲気を体感できますから」
そんな昭和なラブホテルも、しかし、激減中である。