野村克也氏「40代監督に"俺の野球"はあるか」 心配なラミレス、優しすぎる高橋由伸
それではセ、パそれぞれで、どのチームが優勝すると思うのか。野村氏はこう見立てている。
パはソフトバンク、セでは巨人がいい
「パ・リーグはソフトバンクで決まり。あのチームを上回る戦力のあるチームは、今のセ、パの両方見渡してもない。監督の采配で勝つというよりも、選手個々の能力の高さで勝ち抜いてしまうのではないか。私はそう見ているが、唯一、死角があるとすれば、『今年も勝てるだろう』という慢心と主力選手のケガだろうね」
ソフトバンクに対抗するのは、若手が活躍した昨季2位の日本ハムと見ているが、先発投手陣に不安が残ると指摘する。
「こと投手に関しては大谷翔平頼みになっている。彼の持っている天性の素質には、逆立ちしても誰もかなわないだろうが、大谷を中心とした先発の柱をあと4本、作れるかどうかにかかっているけど、それでもソフトバンクの牙城を崩すのは難しいだろうね。
日本ハムは若手起用のうまいチーム。球団が長期的なビジョンを描いているからこそできることだが、ソフトバンクより上に行くには、もう一段階、レベルアップが必要だろうね。
そういえば日本ハムには斎藤佑樹という投手がいたが、彼はどこにいっちゃったの? あまり見かけなくなったね(笑)」
さらに、昨季シーズン最多安打記録の秋山翔吾、本塁打王と打点王の中村剛也を擁する西武を挙げる。
「投打ともにあれだけのタレントが揃っていながら、昨季は4位に終わったことが信じられない。采配面に問題がなかったのか、あるいは個々の選手の意識のなかで、優勝するために何か欠けているものがなかったのか。そうした点を検証してシーズンに臨めば、ソフトバンクに対抗するだけの力は持っていると、私は見ている」
昨年Aクラスに入ったロッテは、戦力的に厳しいものの、監督の采配次第だと、野村氏は指摘する。
「ロッテは伊東勤の采配面に期待したい。彼は西武黄金期の名捕手だった人。昨年、チーム打率がリーグ4位、防御率が5位だったにもかかわらず、Aクラスに入れたのは、彼の手腕によるところが大きい。彼には球界を代表する捕手を育ててほしいと期待している」
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