野村克也氏「40代監督に"俺の野球"はあるか」 心配なラミレス、優しすぎる高橋由伸
阪神の金本知憲新監督については、オープン戦の段階まで一定の評価をしている。
「金本は若い選手を育てようと必死な姿勢が見てとれる。人気球団ゆえ、ぬるま湯に育った若い連中にカツを入れるという意味では、彼の監督起用は正解ではないだろうか。
ただし、それと采配面では別。オープン戦までに限っていえば、若手に多くのチャンスを与えている一方で、彼がどんな野球をしようとしているのか、それがはっきりとは見えてこなかった。その点はオリックスの監督に就任した福良淳一もそう。長いシーズンを戦っていくうえで、彼らがどういう野球をやっていこうとしているのか、注目していく点だね」
新監督で期待しているのは楽天の梨田監督だけ
巨人の高橋由伸新監督については、厳しい意見が並ぶ。
「監督に向いているかどうかでいえば、私の中ではいまだに疑問符はとれない。今のところは彼の優しい面ばかりが目について、金本や福良と同様に、『オレはこういう野球をするぞ』というのが見えてこない。
昨季、前任の原辰徳が4番のやりくりで苦労したように、打線が低迷したとき、あるいはチーム全体が低迷したときに、どういう采配がふるえるか。その点がカギになってきそうだ」
セの3人の新監督とは対照的に、楽天の梨田昌孝新監督の手腕には大いに期待していると話す。
「12球団でいちばんまともな監督に見える。彼は捕手出身だし、監督経験9年というキャリアの中で、近鉄、日本ハムでそれぞれリーグ優勝を経験している。
たしかに個々の戦力を見たら厳しいのは否めないが、なぜ2年連続最下位になったのかをきちんと分析し、守りから入った堅実な野球をしていけば、チームを立て直していけるのではないだろうか」
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