【産業天気図・鉄鋼】製造業向けに光明だが、建材はなお低迷。東アジアの増産も懸念材料で、雲は依然晴れず

予想天気
  09年10月~10年3月    10年4月~9月

 鉄鋼業界を襲った豪雨の雨足は、当初の想定よりも早い段階で収まる気配を見せている。とはいえ、09年度中はなおシトシトと雨が降り続き、10年度に入っても台風一過の晴天、とまでは急回復しないだろう。

経済産業省が7月30日に発表した09年7~9月の粗鋼生産見通しは、6月末の発表数値(2177万t)から130万t(約6%)増の2307万tとなった。上方修正の背景にあるのは、(1)自動車や電機を中心とした国内製造業の復調、(2)中国を中心とした旺盛な外需の2つと見られている。

製造業向けで使用される比率が高い薄板の国内在庫は7月が339万tとなり、足元の適正水準とされる360万tを大きく割り込んだ。一方、用途別の普通鋼鋼材受注は自動車用が7月に75.4万tとなり、08年11月(72万t)を上回る水準まで回復。直近の底だった2月(30.5万t)との比較では、約2.5倍の受注増となっている。電機向けも、これとほぼ同様の動きを見せている。08年後半以降の在庫圧縮に伴う反動増に、環境車減税やエコポイントなどのエコ政策特需の追い風が重なったものと見られる。

一方、輸出向けの普通鋼受注は6、7月ともに200万tの大台を2カ月連続で超え、08年11月(95.3万t)を底に右肩上がりの状態だ。これまでは中国を中心とした東アジアの土木・建築需要を背景にH形鋼や鋼矢板の輸出が目立っていたが、7月は熱延広幅帯鋼が10カ月ぶり、冷延広幅帯鋼が9カ月ぶりに前年同月を上回るなど、海外製造業向けも回復本格化の兆しを見せ始めている。

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