米国型資本主義のある帰結、本社利益極大化の陰でコカ・コーラボトラーが迎える危機

「米国の文化を代表する飲み物」と呼ばれるコカ・コーラ。日本コカ・コーラのホームページによれば、国連加盟国数を上回る世界200カ国で飲まれている。1日に世界で50億本の清涼飲料水が飲まれている。そのうち16億本がコカ・コーラの製品という。2007年12月期のコカ・コーラ(米国本社)の売上高は280億ドル(当時の為替レートで約3兆1000億円)である。

コカ・コーラといえば、黒い炭酸飲料をイメージするが、最近の日本では缶コーヒーや茶系飲料が好まれている。世界では500ブランド、2800種類以上の製品が作られているという。

世界に浸透した「米国の文化」

コカ・コーラは世界の生活に浸透している。反米を国是とするイランだが、食事の際にコーラは欠かせない。ただ、イランではコカ・コーラは「米帝国主義を象徴し、シオニストを支持している」という、根拠があるのかないのかわからない理由で忌避されている。許されているのはイラン産のコーラである。イラン産コーラを飲んだことがある。微妙な味の違いはあるが、ほぼコカ・コーラと同じだった。

コカ・コーラは19世紀の米国で生まれた。神秘の伝説に包まれた原液に糖分と炭酸水を加えた飲料である。米国ジョージア州アトランタに本社があるコカ・コーラは驚くべきことに原液の特許を取得していない。特許を取得することで、原液の成分が公開されることを恐れている、と関係者は指摘する。

だから、イランではコカ・コーラのコピー商品は作り放題である。

筆者はある香料メーカーで食品や飲料の香りや味を決めるのは香料だと教わったことがある。糖分や炭酸を加えただけの水に、果実の香料を加えていくと、香り、味がどんどん変わることを体験した。オレンジ、レモン、メロンと、味は香料で変わる。炭酸飲料は香料などの原液と糖分、水分、炭酸から構成されているが、香料メーカーでの体験から炭酸飲料の利益率の高さが想像できた。

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