昭和シェル、太陽電池パネルの第3工場建設を正式決定、14年に世界シェアの10%目指す
昭和シェル石油は7日、かねて検討していた太陽光発電パネルの第3工場の建設を正式に発表した。
約1000億円を投じて年産900メガワットの工場を宮崎県に建設。日立製作所の子会社の宮崎にある薄型テレビ用プラズマパネル工場の買収し、太陽電池のパネル工場に転用する。2011年中の稼働開始を見込む。同社の香藤繁常会長は7日の会見で「生産のプロセスが似通っており、短期間での戦力化が可能ではないか」などと語り、プラズマディスプレイ工場の従業員を積極的に採用する意向を示した。稼働時の従業員の数は800人程度になる見通しだ。
同社は宮崎で07年からシリコンを使わない「CIS」系太陽電池のパネル生産を開始。09年6月からは同じく宮崎にある第2工場で本格的な商業生産を行っている。両工場の生産規模は年産80メガワット。第3工場が立ち上がれば、年産能力は1ギガワット近くに膨れ上がる。
10年を初年度とする5カ年中期計画では最終年度の14年に在庫評価影響を除いた「真水」ベースで1000億円の経常利益達成を目標に掲げており、このうち、太陽電池事業の経常益を500億円と、石油事業に肩を並べる水準まで拡大させたい考えだ。第3工場は「中計ビジョンの具現化に向けたマイルストーン(目安)」(新井純社長)という位置付け。最終年度には太陽電池で世界シェア10%を目指す。
(松崎泰弘 撮影:山内信也 =東洋経済オンライン)
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