転機の中小企業資金繰り支援-借り入れ負担に限度、個々の状況に応じたプログラムを

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東京商工リサーチ情報部の友田信男統括部長によれば「7月の倒産件数は前半には極端に少なかったが、後半になってぐっと増えた」と言う。足元では、昨年のリーマンショック以降、急悪化した景気指標の多くが下げ止まりを示してきている。生産も持ち直しの動きが見られるが、これは大幅な在庫調整が進んだことによって、大企業の一部に回復の兆しが出てきたにすぎない。

「景気が好転しかけたときに、中小企業の倒産は多くなる傾向がある」(友田部長)。最終的に中小企業の売り上げが回復する形で波及する前に、仕入れコストなどが先行して出るために無理がかかるからだ。

保証協会による代位弁済の推移を見ると、06年度の6851億円を底に大幅に増加し、08年度には1兆0358億円と5年ぶりに1兆円を超える水準となった。4月以降の月次でも高水準が続いている。しかもこの数字には、昨年の10月以降の緊急融資のデフォルトによるものは、まだほとんど含まれない。それ以前に実行されたものである。

赤字続きであれば、銀行も貸せなくなる。銀行のプロパー融資が引き揚げられ、倒産のトリガーとなるおそれがある。

一方、緊急保証制度の融資のみの付き合いにおいては、一般の保証制度と異なり責任共有分(損失の2割を銀行が負担)がないので、銀行が安易に切り捨てやすいのではないかと危惧する声もある。環境悪の中、代位弁済の急増が懸念される。

今後は微妙な舵取りが求められる。ソフトランディングが可能な企業、先行きのメドが立たない企業を見極めるのは難しいが、国民負担となるだけに、慎重な対応が必要だ。

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