喫煙者専門のカフェが好調、「煙くない」のが人気?!

喫煙者専門のカフェが好調、「煙くない」のが人気?!

「全席喫煙」を堂々と謳った愛煙家専門カフェが人気を博している。パスタ店などを手掛ける外食チェーン、東和フードサービスが昨年10月に東京・有楽町駅前に、今年4月には新橋駅前に出店したセミセルフ式カフェ「カフェトバコ(=たばこ喫茶)」は、立地のよさも相俟って、両店とも連日、多くの客でにぎわっている。

飲食店での全面禁煙や分煙が進むなか、あえて喫煙者向けとしたことからメディアの注目も大いに集め、国内の新聞・テレビ等はもちろん、欧州系通信社まで取材に来るほど。たばこにとりわけうるさい欧州系メディアからは、「肺ガン患者を増やすのか、と問い詰められた」と堀口忠史取締役は言う。

コフェトバコでは、非喫煙者が誤って入店しないよう看板には大きくたばこの絵を描き、店の入り口には、子ども連れや未成年は利用しないように張り紙をするなど気を遣っている。

肩身が狭くなった”喫煙おじさん”のニーズが多いと予想し、有楽町・新橋とサラリーマンの町を出店地に選んだが、「予想に反して、女性客がかなり多い」(堀口氏)という。年々減少する男性喫煙者に対し、女性の喫煙者はほぼ横ばいで、しかも20歳代、30歳代ではむしろ増加傾向にある。こうした喫煙市場の構造変化に加え、明るくこぎれいな内装も女性客に支持されたようだ。

「ニーズは中高年男性だけでないことが分かった。案外、出店できる立地は多いのではないか」と堀口氏は分析する。

ところで、全席喫煙というと店内が煙で充満しているのではないか、と思うがさにあらず。新橋店では、強力な空気清浄機を、通常1台置くスペースに2台配置するなど煙の削減に配慮した。このため、対策が徹底しない分煙店舗の禁煙区画よりも煙さを感じないくらい。喫煙者も他人の煙は嫌うことが多いようで、他の喫茶店の喫煙コーナーから移ってくる客もいるという。

社会の禁煙化が進み、喫煙人口も減る中で、いわば逆張りを狙った業態のカフェトバコ。健康増進の面からは議論もありそうだが、中途半端な分煙策よりは、喫煙者・非喫煙者ともにハッピーな解決策かもしれない。いずれにせよ、新しいマーケットを発掘したことは確かなようだ。

(丸山尚文 =東洋経済オンライン)

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