イオン改革が正念場に、大量値下げで赤字拡大

イオン改革が正念場に、大量値下げで赤字拡大

覚悟の大量値下げは、厳しい結果となった。

イオンの2009年度第1四半期(3~5月)は減収減益。四半期決算を開始した04年以降、初の減収に転じ、営業利益も前年同期比で6割減に。特に深刻だったのは、売上高の6割超を占める「ジャスコ」など総合スーパー(GMS)の不振だ。同事業は減収のうえ、営業赤字が前年同期で倍増した。

「反省会」と銘打って、衣料や日用品など6000品目の大幅値下げを発表したのが今年3月。「客数をプラスに持っていくことが最大の眼目」(豊島正明執行役)と、強力なカンフル剤を打った。これが奏功し、横ばいだった来店客数は4月から上向き、1人当たりの商品買い上げ点数も約3%増と改善した。しかし、「粗利を削ってでも」(村井正平執行役)思い切った低価格化を補うだけの売り上げ増にはつながらなかった。

安い商品しか売れない

このため、下期にかけては人件費の見直しに着手する。また、取扱商品を従来の6割に絞り込み、仕入れのスケールメリットを追求するほか、見切り値下げや在庫処分を極力減らし、粗利の確保に努めるという。

しかし、コスト見直しだけで業績回復を図るのは心もとない。何より来店客の買い上げ点数を増やし、売り上げ拡大を図っていく必要がある。「価格一辺倒になっていて、(目玉商品以外の)関連商品の販売ができていない」(村井執行役)と認める課題をいかに解消できるかだ。

競合のセブン&アイ・ホールディングスもイトーヨーカ堂で大量値下げに動いたほか、下取りセールを展開。だが第1四半期は減収で、苦戦の構図はイオンと同じ。「一度安く売ってしまえば、その価格はもはや低価格と認識されない」(地場スーパー幹部)。値下げ合戦が恒常化し消費者の反応が鈍ると、安売りで客数を増やし売り上げ拡大につなげる、という方程式も成り立たなくなる。

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