『茶色いクツをはきなさい!』を書いた藤巻幸夫氏(藤巻兄弟社社長)に聞く
--本をよく読まれるとか。
本はよく読んできた。この本にも佐藤一斎の『言志四録』やピーター・ドラッカー、松下幸之助の言葉などおすすめの10冊を紹介した。
いまも一日1冊は読んでいる。気になるものはどんどん購入する。今はインターネットでも買うが、本屋での立ち読みが趣味の一つだ。「試読」は試食とともに趣味の部類に入ると思っている。どこかに出かけても目的地にまっすぐ行かず、立ち寄ることもしばしばだ。クルマに詳しいのも試乗会によく行くから。
試しごとは、おカネをかけなくてもできる。謙虚さと奥ゆかしさは大事だが、人目は気にしない。プレゼントするときに「つまらないものですが」とよく言うが、「うまいから食ってください」でいい。間違った「沈黙と雄弁」はいけない。
--大学で教え、塾も始めたようですね。
塾は、六本木ヒルズの森タワーで、この6月にスタートした。「日本元気塾」と命名して3人の講師陣で始めた。目的は、その名の通り、日本の元気を増幅させることだ。一人ひとりが元気でなければ、国が元気なわけがない。
--地方にも盛んに足を運んでいますね。
品川駅の「Rails藤巻商店」は、地方がいま元気がなくなっているのを挽回しようと、地方の商品を集めている。地方にツーカーのいろんな仲間たちが増えた。東京でも品川は注目の駅だし。地方を回ると、地域地域にすごい人がたくさんいることがよくわかる。これからも、「日本が元気になる」というコンセプトで仕事をやっていきたい。
(聞き手:塚田紀史 =週刊東洋経済)
ふじまき・ゆきお
1960年東京生まれ。上智大学卒業後、伊勢丹に入社。新鋭デザイナーを集めた「解放区」などを立ち上げる。2000年伊勢丹を退社。福助の社長として再建に手腕。その後セブン&アイ生活デザイン研究所社長などを経て現職。09年品川駅構内「ecute品川」に「Rails藤巻商店」をオープンさせた。
ダイヤモンド社 1575円
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