エルピーダ、パイオニア...業績不振企業は資本注入で復活するか

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 日系の半導体製造装置や材料メーカーにとっても、エルピーダがなくなれば、製造拠点の一部を海外に移転する必要も出てくる。これまで蓄積されてきた技術が海外に流出してしまうのは、産業政策としても好ましくないのではないか。

もっとも、今回の公的資金注入で、追い詰められてきた企業が再生するかといえば、楽観はできない。あくまでもミルク補給であり、大胆な事業再編を行わなければ再生は難しい。短期的に破綻の危機が去ったというにすぎない。国からすれば、一度、税金を投入した手前、簡単には潰せない。再度、経営危機になっても、もう1回は救済策を講ずるだろう。救済される期限をあえていえば2年程度か。しかし3度目の救済は難しい。
信用不安は遠のいた

この2~3月、債券市場でも信用不安によって、CDS(信用デリバティブ)の代表的な指数は、去年前半と比べ5倍もの異常な数値になっていたが、今は沈静化に向かっている。各国政府の資金供給策が奏功した。そして5月の米ストレステストの結果公表によって、米銀の不良資産は底なし沼ではないということが確認できた。不安一色だった市場は転換点を迎えたといってよいだろう。
 
(週刊東洋経済)

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