ドン・キホーテ流改革、不振スーパーから再生した「メガドンキ」

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標準化が進むGMSを否定 あくまでドンキ流を貫く

一連の改革に対して、長崎屋のベテラン社員からの反発は大きかった。そもそも商品の欠品は、チェーンストアにとって御法度。また、情報システムに関しても「特に管理系は長崎屋のほうが断然優れていた」(関係者)が、関口副社長はあくまでドンキ流にこだわった。商品仕入れは本部主導ではなく、個店ごとの仕入れ体制を強化。こうした改革を目の当たりにして、職場を去った長崎屋の社員も少なくない。それでも改革を断行したのは「標準化が進んだ従来のGMSでは戦えない」という強い危機感があったからだ。

「MEGAドン・キホーテ」として開店を迎えると、売上高、客数ともに2倍超に急伸。従来1・5キロメートル程度だった商圏は一気に市外にまで広がった。特に30~40代の来店は想像以上だったという。

開店後も改革は終わらない。ライバルを調査し、その下をいく価格政策を徹底した。誰もが知るブランド商品は特に価格を下げ、「メガドンキは安い」とのイメージを徹底して植え付けていった。昨秋以降の不況も四街道店には追い風となり、開店当月から黒字に転換した。

メガドンキは日常の買い回り品に徹しただけ、ドンキ本体より粗利率が低い。それでも黒字を維持するには、客数増が生命線だ。それが可能かどうかは、GMSでもディスカウンターでもない、新たな価値を消費者に提供できるかにかかっている。


(週刊東洋経済)

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