ドン・キホーテ流改革、不振スーパーから再生した「メガドンキ」

まずはディスカウントの土台となるコストの見直しから始めた。トイレ掃除やゴミの分別など、外部に委託する作業をできるだけ自分たちで行うようにする一方で、商品はパレットや台車などで入荷した状態のまま、売り場に積み上げるようにした。

掛け声は「1日中手を入れなくても済む売り場」。多少の欠品も発生するがコスト削減を優先し、あえてよしとした。品出し作業や手直しの負担が大幅に減り、パート比率も高めたところ、それまで30%だった販管費率は10%台にまで低下した。そうして従来30%前後だった粗利(売上高から仕入れ原価を差し引いた利益)を、15~17%に落としても利益の出る体制を整えた。

売り場は生鮮品と日用雑貨の強化に主眼を置いた。改革を任された藤生真店長は、生鮮品のテナントに対し、「もっと安くならないか」と注文をつけた。そのために野菜は産地を変更し調達先を増やした。魚もテナント業者が市場に出向き直接買い付けるなどの改善に取り組んだ。食品は売り場面積自体も2割ほど拡大。店内に散在していた日用雑貨は集約し、品目数を拡大した。

長崎屋時代、衣料品は利益の7割を稼ぎ出す収益柱で、ファッションから実用衣料まで幅広く品ぞろえしていた。だが、藤生店長は衣料品を「食品のついでに買うもの」と位置づけた。肌着やTシャツなど、買い替え頻度の高い商品に絞り、価格はほかのGMSより3~4割安く抑えた。ただ、団塊世代の客に配慮し、服飾や寝具など長崎屋の強みだった売り場はそのまま残している。

そのほか、カー用品やバラエティ雑貨にはドンキの売り場を展開し、園芸・DIYはグループのホームセンター「ドイト」を移植。店頭で扱う商品の大半はドンキと共通の取引先から仕入れるようにした。こうして、郊外のGMSは、ドンキグループのノウハウを結集したハイブリッド店舗として生まれ変わった。


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