オバマの言語感覚 人を動かすことば 東照二著
オバマ大統領の演説ナンバーワンは、選挙期間中に巻き起こったスキャンダルに対する釈明会見での通称「人種演説」だ。「もっと完璧な連邦」と題されたその演説は危機をチャンスに変えた。結婚式や娘の洗礼を手がけた「家族のような」存在のライト牧師が、白人やアメリカを糾弾する発言を繰り返していたことがネット動画サイトで流され、オバマは窮地に立つ。それを、根源的で国民共通の問題に通底するテーマにとらえ直し、自問自答で他者の視点を演じつつ、なぜ縁が切れないかを釈明して、むしろそこで自らの「誠実さ」を印象付けた。
気鋭の社会言語学者が、オバマ演説を通じ、ことばが人を動かし、政治を動かす事実を検証する。
NHK出版生活人新書 735円
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