デベロッパー倒産から身を守れ! いざというときのためのマンション購入Q&A《不動産危機》
住宅に関する悩みや疑問を受け付ける「住宅リフォーム・紛争処理センター」。同センターには現在、木造注文住宅メーカー「富士ハウス」(浜松市中区)に関する問い合わせが殺到。専用窓口への問い合わせの電話は、3月24日までに800件近くに及んでいるという。
富士ハウスが自己破産の申し立てを行ったのは1月29日。破産申請の前日と当日に建築主23人から合計2億8420万円を入金させており、建築主側の被害は甚大だ。相談内容は「工事がストップしてしまったが、どうすればよいか」「代金を7割方払っているのに、工事が始まらない」「管財人と連絡がつかない」などの内容。混乱は今も続いている。
一方、同センターには「マンションに関する問い合わせはほとんどない」という。富士ハウスのように資金が底を突いてから突然自己破産を申請するような事例がない、前払いではないため金銭的な被害が少ない、などがその理由だが、とはいえマンションデベロッパーの倒産(=民事再生法申請)が相次いでいる今、消費者にとって購入時の不安感は確実に高まっているといえるだろう。
こうした中、消費者にできる最善の策は、倒産に備えて守りを固めておくこと。マンションの場合、戸建てほど複雑ではなく、「すでに契約を行ってしまったがどうすればよいか」「手付金はどうなるのか」「契約後のアフターサービスはどうなるのか」など、問題のポイントをいくつか押さえておくことで、かなり有効に自己防衛をすることが可能だ。不動産問題に詳しい前山信之弁護士(アンダーソン・毛利・友常法律事務所)、第三者的な立場で住宅購入のアドバイスを行っている平賀功一氏(e住まい探しドットコム代表)らの協力を得て、デベロッパーが破綻した場合、起こりうる状況とその対処法をQ&A方式でまとめた。
Q1 購入を考えていたマンションの販売業者が民事再生法の適用を申請した、との報道がありました。手付金はどうなる?
Q2 契約を継続するか、解約するか、どのような判断基準で決めればよいでしょうか。
Q3 倒産後には、アフターサービスや瑕疵担保責任はどうなりますか。