名古屋・不動産市況--トヨタショックが直撃!!寒風吹きすさぶ繁華街《不動産危機》

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「名駅シフト」が周辺地価にも影響

それ以前から兆候はあった。トヨタ需要を当て込んだマンション業者や多くの不動産ファンドの資金も名古屋に流入したが、供給過剰となり結果はさんざんだった。賃貸マンションには空室が目立つようになった。オフィスビルも周辺地域から空室率が上昇していった。

そこへトヨタショック。一気に不況ムードになり、経費節減の中で消費も低迷、オフィス需要も減少した。それでも新規供給は続き、今年に入っても、まとまった空室を抱えたまま竣工するビルが多い。丸の内のオフィスビルの空室率は昨年12月に11・4%にまで上昇している(シービー・リチャードエリス・オフィスマーケットリポート)。

「栄」「錦」「丸の内」という名古屋中心部の地価下落率が大きかったのは、好況から一転不況となり、ここ数年の高騰の反動が表れたことが第一の理由。しかし、もう一つ名古屋特有の要因として考えられるのは、「名駅」が名古屋の中心となってきたことだ。

単純に不景気が要因なら、名駅地区も同じように地価が下がっておかしくないが、そうはなっていない。今も再開発計画は目白押し。供給過剰は否めないが、「周辺の賃貸料が下がっても、名駅地区から撤退する企業はほとんどない。むしろ飲食店などは不足ぎみで新規開店の動きは今も続いている」と地元業者は話す。

本来なら賃料の下がった丸の内あたりへ移転したほうがコスト削減につながる。しかし、トヨタをはじめ大手企業のほとんどが名駅地区にオフィスを構えているだけに、「名駅を離れることは、都落ちするようなもの。新幹線やセントレア(中部国際空港)など交通の利便性を考えても名駅地区がベスト」(大手企業幹部)という。

また商業地区としてみても、名駅地区は不況になっても駅を利用する人は相変わらず多く、集客の意味でも魅力的。一方、栄地区は休日中心ににぎわいを見せる地区で、不況の影響を受けやすい。まして夜の街、錦は接待も激減している中で、今まさに寒風が吹き荒れている。

一方、住宅地はどうか。

愛知万博以降、一昨年あたりまでは名古屋以外の開発業者やファンド資金の流入が活発で「とても採算が合いそうにない価格で用地を取得する動きもあり、地価は高騰、用地取得が困難になったうえに、建築資材も高騰し、新規開発が難しくなっていた」(地元開発業者)という。

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