人生には、やっぱり恋愛映画が欠かせない

劇的な展開でなくても「うっとり」する

運命の赤い糸が結ばれる。そのストーリーにうっとりします。(写真:KAORU / PIXTA)
モノ情報誌のパイオニア『モノ・マガジン』(ワールドフォトプレス社)と東洋経済オンラインのコラボ企画。「たかみひろしのシネマ・ショウ」をお届けしよう。音楽・映像プロデューサーのたかみひろし氏が、毎回の特集するテーマに沿って必見のDVD/ブルーレイ作品を講評とともに紹介する企画。今回は恋愛映画だ。

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誰もが一度は憧れるようなラブ・ストーリーをご紹介

今回はウィーン、パリ、そしてギリシャといったヨーロッパを舞台に繰り広げられる恋愛ドラマの秀作を紹介しよう。

まずは、誰でもが一度は憧れるような素敵な出会いと別れ、そして再会を、ちょっと粋に描いたラブ・ストーリーの連作『ビフォア・サンライズ』『ビフォア・サンセット』『ビフォア・ミッドナイト』の3本。ジュディー・デルピー(たかみは宗教色の濃い愛の神話『パッション・ベアトリス/1987年』を観て以来の熱烈なファン)扮するセリーヌと、シャイなアメリカの新聞記者ジェシー(イーサン・ホーク)がユーロトレインの中で偶然に出会い、さりげなく言葉を交わすうちに意気投合して、ウィーンで途中下車することを決める。ふたりに残された時間は長くはなかったが、翌日の夜明けまでウィーンの街をあてどもなくさまよいながら語り合う……(『ビフォア・サンライズ』)。

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ふたりが再会したのは、約束した半年後のウィーンではなく、9年後のパリだった! ジェシーは9年前のセリーヌとの忘れられない出会いと別れを本に書き、ベスト・セラー作家になっていた。その本の出版キャンペーンとして、パリのとある書店でサイン会を開いていた時、目の前にセリーヌが現れて……(『ビフォア・サンセット』)。

とりたてて劇的な展開があるわけではない。しかし、デルピーとホーク(なんと適切なキャスティングなのだろう!)の息の合った演技とアドリブを重視したというウイットに富んだ会話は、さらりとしていながら新鮮な味があり、この映画を素晴らしく魅力的なものにしている。ほとんど全篇がトーク(というより、おしゃべり?)で構成されているにもかかわらず、まったく退屈させないどころか、魅惑のウィーンやパリの街並みとよくマッチして、不思議と癒されてしまう映画なのだ。そして、なんと(後日談ともいえる?)さらなる続編『ビフォア・ミッドナイト』も登場している!

今回の特選は、これまでなぜか紹介しそこねていたウディ・アレン監督/脚本の『ミッドナイト・イン・パリ』。“真夜中のパリに魔法をかけた!”といわれるアレン監督が描いて魅せた黄金時代のパリの美しさには、ただただうっとりするばかり。これぞ繰り返し鑑賞するにふさわしい、ブルーレイでの購入をおススメしたい傑作ロマンティック・コメディだ。

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