伊佐山元氏がハマった西海岸の3サービス Uber、DoorDash、Echoを知っていますか

ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

個人的にウーバーのシステムで感心するのは、運転手と乗客の評価システムである。ウーバーを利用するたびに、運転手は乗客を評価し、乗客は運転手を評価する仕組みで、運転手は一定の評価を維持しないと運転する資格を失い、また乗客も評価が下がると、ウーバーで呼び出しても、運転手がそのリクエストに応えないというリスクを負うことになる。

つまり、このシステムにより、よくある無口で無愛想な運転手に当たる問題や、横柄な乗客で嫌な思いをする確率を下げることができる。その意味では、一般のタクシーよりはるかに快適で楽しいドライブになる。

次に、我が家でも、オフィスでもかなりお世話になっている、食事のデリバリーサービスのDoorDash(ドアダッシュ)だ。これは私の住む地元パロアルト市で始まったサービスであるが、発想は単純で、市内のレストランの食事を自宅まで届けてくれる出前のサービスだ。アプリから欲しいメニューを選ぶと、推定到着時間が表示される。さらに、オーダーをすると、食事が完成したか、運び屋が受け取ったか、家からどれくらいの距離にいるか、逐次報告が入る仕組みだ。

このきめ細かいメッセージは、よくありがちな注文後の待ちぼうけのイライラ解消には絶大な効果がある。また、どこのレストランがいまは混んでいないか事前にわかるのは、注文者側の心理としてはうれしい。このデリバリーサービスも、ウーバーと同じく、手が空いている一般人を運び屋にする仕組みを作ることで、非常に効率的で、品質の高いサービスを提供できており、いまではなくてはならないサービスだ。

生活支援ロボット「Echo」とは?

伊佐山家で活躍中のEcho“アレクサ”

最後に、我が家で最近流行っているハイテク機器Echo(エコー)を紹介したい。これはアマゾン社が開発した人工知能(AI)を内蔵したロボットで、アレクサという女性の名前が付いている。デジタルアシスタントという製品で、いうならば生活支援ロボットといったところか。形状は筒状のスピーカーのような装置であるが、我が家の台所の中心においてある。

この筒に対して、「アレクサ、XXXしてくれ」と声をかけると筒が青色に光り出し、音声認識が働き、問いかけに対して答えを返すという仕組みだ。「アレクサ、XXのラジオ局をつけて」といえば、即座にラジオが流れる。天気を聞いたり、渋滞情報を聞いたり、スポーツの得点や順位を聞いたりと回答できる内容は広範。アマゾンで購入した書籍やニュースも読み上げてくれる。最近では、アマゾンで購入履歴のある日常品なら「アレクサ、XXを注文して」といえば、自動的に購入されて、家に届くという。

子供が算数の計算を聞いたり(実際に計算して結果を教えてくれる)、Wikipediaで調べものをしたりと、このアレクサをあたかも人間のように扱っている姿を見ると、なんとも不思議な気分になる。本格的な実用性はこれからとはいえ、人間とIT技術の共存はとどまるところを知らない。私はロボットが一家に1台存在し、生活を効率化する時代は近いと感じている。

次ページ技術に振り回されず、使いこなす素養を
関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事