ついにデビュー、横須賀・総武快速「E235」の全貌 単なる「山手線の色違い」ではない進化版車両

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12月21日に運行を開始する横須賀・総武快速線のE235系(記者撮影)

山手線で活躍しているE235系が、12月21日から横須賀・総武快速線でも運行を開始する。大船16時51分発君津行きが最初の列車となる。

E235系は2015年にデビュー。フェラーリなどのデザインで知られる工業デザイナーの奥山清行氏が車両デザインを手掛けたことや最新のテクノロジーがふんだんに取り入れられたことから大きな話題を集め、すっかり山手線の顔として定着した。

「お客さま、社会とコミュニケーションする車両」というコンセプトで、走行しながら線路や車両の状態監視を行い故障の予兆を事前に把握できる、主要機器を二重系化して故障が少ないといった特徴を持ち、山手線だけでなく、首都圏の通勤路線に幅広く導入されることが期待されていた。

計745両を導入予定

そのE235系が横須賀・総武快速線にも投入される。現在の横須賀・総武快速線の主力であるE217系の営業運転開始から20年以上が経過し、老朽化が否めないことから、それを置き換えることが目的だ。

11両×51編成と4両×46編成の計745両を新造する計画で、2020年度中に11両×8編成、4両×8編成の計120両を投入する。山手線向けE235系の量産車は11両×49編成の計539両が製造された。量産先行車1編成を加えれば50編成550両だが、横須賀・総武快速線向けに製造されるE235系の車両数はそれよりも多いということになる。

製造を担うのはJR東日本の子会社、総合車両製作所(J-TREC)。2020年1月までに山手線向けE235系の製造を終え、それまで主力だったE231系からの置き替えが完了した。山手線向けからバトンタッチする形で、現在は横須賀・総武快速線向けの製造が着々と進めている。

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