ついにデビュー、横須賀・総武快速「E235」の全貌 単なる「山手線の色違い」ではない進化版車両

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普通車両の利用者から見たE217系との違いの1つは、クロスシートがなくなり、すべてロングシートになったことだ。「都心部走行時における混雑緩和のため」とJR東日本の担当者はその理由を説明する。1人当たりの座席幅はE217系の45cmから46cmへと1cm拡大した。車内にはデジタルサイネージを搭載し、ドア上部には案内画面を設置する。車内照明は蛍光灯からLEDへと変わった。

もっとも、これらの機能はもともとE235系に備わっていたものだ。ただ、山手線で使われているE235系との違いもある。ドア上の案内画面が21インチとやや大きくなり、離れた場所からでも見やすくなった。大雨や人身事故などの異常が起きて列車が一時停止した際に、すべての画面を一時的に切り替えて、列車情報の提供を行うという機能が備わった。

カラーリングは「横」のライン

デザインも山手線では車両前面や車内の床などに施されていたドット模様がなくなり、代わりに直線的な模様になった。また、山手線の外観はそれまでの帯状の緑ラインに代わってドアを緑にするなど縦のデザインを強調していたが、今回はE217系と同じく、ブルーとアイボリーという通称「スカ色」の帯線になった。

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