英語民間試験延期が大学入試改革に与える影響

共通テストの配点も基礎診断運用も問題だ

もともと2024年度にはいわば「大学入試改革第2弾」が実施される予定になっており、今回の決定はそこに照準をずらしたということだ。いっそのこと、問題山積みの国語の記述式問題も、ほとんど報道されることなく民間試験への丸投げが進んでいる「高校生のための学びの基礎診断」も、白紙に戻し、もういちど最初から議論をやり直したらどうかと思う。

<2020年度の大学入試改革で予定されていた主な変更点>
●センター試験を廃止し、代わりに「大学入学共通テスト」を実施する
●「大学入学共通テスト」の数学と国語には記述式問題が3問ずつ出る
●「大学入学共通テスト」の英語ではリーディングとリスニングが100点ずつの配点となる。また民間試験も併用する
<2024年度の大学入試改革を目指して検討されていた主な変更点>
●「大学入学共通テスト」の英語をなくし、英語民間試験に完全移行する
●「大学入学共通テスト」の国語の記述式問題の解答の文字数を増やす
●「大学入学共通テスト」の地理歴史・公民分野や理科分野等に記述式問題を導入
●「大学入学共通テスト」の複数回実施
●「高校生のための学びの基礎診断」の本格実施

「英語」の配点が再度見直される可能性

今回の英語民間試験導入延期の決断が、英語民間試験だけに限らず、大学入試改革全体の実施に大きな影響を与えることは必至だ。拙著『大学入試改革後の中学受験』で指摘していた問題点をここに紹介する。

まず、「大学入学共通テスト」の「英語」の配点が再度見直される可能性がある。

大学入試センターはすでに、「センター試験」では筆記200点+リスニング50点だった配点を、「大学入学共通テスト」ではリーディング100点+リスニング100点に変えることを発表している。これは、英語の4技能を民間試験で測定するという思惑に基づいて、発音に関する問題などを削除する前提で変更されたものだったのだ。

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