ドローンは航空機にとってかなり「脅威」だ

規制なしでは衝突事故も時間の問題?

ドローンが航空機に衝突する可能性も……(写真:Monica Almeida / The New York Times)

2013年3月、アリタリア航空のジェット旅客機がニューヨークのケネディ国際空港に着陸しようとしている時、パイロットがドローンを目撃したと報告した。だが、この頃は民間のジェット機とドローンが衝突する可能性は、まだほんのわずかだった。

しかし、その後の2年間で航空問題の専門家や規制当局は、空港の近くを飛行するドローンが増えていることと、それがもたらすリスクについて次第に懸念するようになった。

衝突寸前の事態も

たとえば2015年12月5日には、カリフォルニアのハイウェイ・パトロールのヘリコプターが、ドローンともう少しで衝突するところだった。ヘリコプターのパイロットが方向転換してドローンを避けたため、衝突は免れた。

ハイウェイ・パトロールの広報担当者、ジム・アンドリュースは記者たちにこう話した。「ドローンがフロントガラスを破ってパイロットにぶつかったら、もう一巻の終わりだ。プロペラにぶつかった場合も、どこに当たったかにもよるが、もうダメかもしれない」。

しかし、ドローンが急速に増えている中、航空機の安全性への影響についてはまだ議論されている最中だ。昨年は40万機以上のドローンが販売されたが、全米民生技術協会の予測では、今年の販売数は70万機以上になるだろうという。

連邦航空局(FAA)の規則では、空港近くでドローンを飛ばすことが禁じられている。それにもかかわらず、FAAの8月の発表によると、パイロットから報告されるドローン接近の件数は急増しているという。FAAの報告では、3000メートルを超える高度で民間航空機のパイロットがドローンを目撃したケースや、アメリカ西部の山火事に対処していた消防士が、近くをドローンが飛行していたため作業を中断せざるを得なかったケースなどが伝えられた。

次ページ航路への侵入は時間の問題だ
ビジネスの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 新型コロナ、長期戦の混沌
  • 意外と知らない「暮らしの水」ウソ?ホント?
  • 財新
  • 新競馬好きエコノミストの市場深読み劇場
トレンドライブラリーAD
人気の動画
地方スーパーが撃沈「コスモス薬品」の破壊力
地方スーパーが撃沈「コスモス薬品」の破壊力
パチンコホール「ガイア」店舗撤退で大激変する勢力図
パチンコホール「ガイア」店舗撤退で大激変する勢力図
日本人が知らない「ビタミンD」不足の怖さ
日本人が知らない「ビタミンD」不足の怖さ
「上司の品格」を疑われる、やってはいけない7つの質問
「上司の品格」を疑われる、やってはいけない7つの質問
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
SDGsが迫る企業変革<br>ビジネスと人権

サプライチェーンの中で起きる人権侵害への意識が高まっています。欧米では法制化が着実に進展し、企業に対し人権リスクの把握と対策を求める動きが顕著に。欧米に比べて出遅れている日本企業の現状を多角的に検証します。

東洋経済education×ICT